戸愚呂神話(第二節)




一枚版、大きいものはpixivにあります。




(戸愚呂の芽)

それはまだ生えかけの小さな芽

平和は続いた


平穏な日々、人々との共存、魔界と人間界は繋がりを持ち、妖怪と人が共存するという世界が実現していた。




知能を持ついきもの、その全てが戸愚呂を一神教とし、敬い、紛争や戦争は起こらなかったのだ。





だが、自然とは突如にして牙を向く。






未曾有の大災害だった











強さを誇る彼一人を残して自ら生んだ種と共に生命は朽ち果て、大地は穢れる。 

ただ一人強い悲しみを背負い、祈り、自身の最大限の力をもって大地と生命を元の世界に。






    救いたい  






一途な思いとは裏腹にそれは自らの聖光気を使い果すまでの力を要していた。 





「 1000%を超えた歪か・・・ 」


雷轟と光が彼の周囲を覆いつくす。そこに一寸の悔いなど無かった。

耐え切れぬ莫大なエネルギーによって全身がガラスの雫のように儚げに脆く崩れ去る。



――――新世界が創生されると共に彼は塵と共に朽ちる。











彼が朽ち果てたその世界には、元の世界を凌駕するほどの緑の大地と青く澄んだ空が広がっていた。

災害で亡き者は目を覚まし、無数の愛が生まれ、生命は宿る。

戸愚呂の亡骸は、光に包まれながら幻へと消え去ってゆく。

















「戸愚呂様は死にやしない。我々の、ただ一つの神なのだから」

巨大な亡骸さえも消えた彼の行方を、人々が知ることは無かった。 だが、信じる気持ちが存在する限り、心の中にあり続けるのだ。

彼はきっとどこかで、いつまでもこの世界を見守っているのだろう。



語り継がれる伝説  消えることは無い





永遠に






Fin





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